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母(52歳)が5月27日にくも膜下出血を起こしました。
その詳細を説明します。

19時頃、とある業者の方と自宅前にて話をしていました。
19時半頃、「ふら〜っとする」と言ってしゃがみこんだと思ったら、そのまま眠るように後ろに倒れました。幸いにも業者の方が支えてくれたため、アスファルトに頭を打つことはありませんでした。
母は口から泡を吹き、失禁。左の手が若干痙攣し、呼吸はとても荒く、目は半開きの状態でした。息が出来るようにと口を開けさせ救急車を呼びました。約10分後救急車が自宅へ到着。そして20時頃には病院へ運ばれました。この時既に左半身は反応が無く、呼吸停止状態だったそうです。

20時からCT検査。21時MR。
左脳の動脈瘤から出血があったようです。22時にカテーテル手術を行いました。手術自体は23時半頃に終わり、成功と言えるものだったそうです。気管に管を通し、呼吸を確保できるようにしてありました。
「取りあえず明日もう一度検査しましょう」と担当医の方に言われたので、その日は先生にお任せし帰宅しました。
朝、病院から電話があり緊急手術が必要との連絡を受けました。
急いで向かうと先生から「朝になって右の瞳孔が開いて…(よく分かりませんでした)。9時に予定していた検査を早めてみると出血が広がっていた。これは血管の場所などは変わって無いことから、昨晩のCT・MR〜手術までに起こったものでしょう。左脳で出血が起こったものが右脳まで圧迫しています。今から急いで開頭手術を行い、脳圧を逃がしましょう。」と言われ、すぐに手術の準備が始まりました。

手術は開頭し、圧を逃がすだけで出血や血管には触れないとのこと。10時半頃手術が始まり、13時半頃終わりました。
手術自体は成功したそうです。
このまま麻酔を覚めさせるそうです。
右半身はよく動かしていますが、左は全く動いていません。
19時頃まで待っていましたが意識回復はありませんでした。

昨日、今日の事で未だ気持ちが落ち着いていません。
不安でいっぱいで母のことを見たり考えたりすると涙が止まりません。
私より母のほうがずっと苦しいはずなのに。

先生からは最も危ないのをLv.5とすると今の状態はLv.4です。助かる見込みは50%と言われました。

母は最近コレステロールを下げる薬(リバロ錠1mg)を毎日夕方に飲んでいました。

これからどうしたら良いでしょうか。
不安で不安でしょうがありません。

今は取りあえず命だけでも助かれば…という気持ちです。

担当医の方にも色々と教えていただいていますが、この相談で何か少しでも知ることが出来、母の役に立てたらと思います。

どのくらいの期間の戦いになる・何が危ない等、何でも構いません。
色々HPを見たりしていますが、少しでも母に合った知識・情報が欲しいのです。
どうかよろしくお願いします。

乱雑な文章で失礼致します。

くも膜下出血は、いまだ脳外科の病気としては致死率も高く、また、後遺症も大きい病気の一つです。ご心配のほどお察し申し上げます。
まずは、一般的なお話をします。いままでにもいろいろとお返事しましたのでそちらもご参考にしていただければと思います。

くも膜下出血は脳の動脈にできた脳動脈瘤が破裂することで起こります。動脈瘤からの出血は、一時的に血のりのようなものと、脳の圧迫によって止まります。動脈瘤からの再出血はクリップを使って止める従来からの方法と、血管内手術といって動脈瘤の中にコイルを詰めて出血を止める方法の二つあります。
それぞれ一長一短です。
コイルでつめられれば、手術をしないわけですから、脳自体に対する手術における損傷やダメージは少なくて済みます。ただし、お母さんのように、血腫を伴った場合などは血を洗い流せないのでその分不利となります。
それぞれのケースで考えなくてはなりませんし、また、実際どちらをしなければいけないかという基準は多分これから5−10年を経ってみないと分からない状況です。

いずれにせよ、お母さんの動脈瘤は処置され、再出血の可能性はかなり少なくなっているようですね。また、血腫も除去されたわけですから、当初の処置はなされたと考えて良いと思います。

ただ、医者ができるのはここまでなのです。

くも膜下出血のややこしいところは、今後、出血後に脳血管攣縮といって、脳の血管がぎゅっと収縮して脳梗塞になってしまうことです。いろんな薬ができたり、いろんな治療法が考えられていますが、いまだ完全なものはありません。
つまり、お母さんの場合はこれからその病態いかんで、意識が回復するか否か、麻痺などの状況が改善するか否かが決まってきます。
先生によっては、麻酔薬を流したままで脳の圧のコントロールをする先生もいらっしゃるかと思います。ただ、これも賛否両論となっておりますのでどちらが良いかは分かりません。いずれにせよ、あとはお母さんの生命力しだいということかもしれません。

以上、なかなか難しいご病気だということです。

ただ、希望がないわけではありませんから、どうかご家族も希望をもたれてかつご自身が疲れすぎにならぬようにお気をつけください。かなりな長期戦になるはずですので。

私としては、ご快癒をお祈りさせていただくしかありません。くれぐれも無理なさらぬように。




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