後縦靭帯骨化症は難病指定されている病気です。背骨(椎骨)をつないでいる靭帯が骨のように硬くなる病気です。そのため、背骨の中の脊椎管というトンネルが狭くなり、その中を走る脊髄が圧迫され症状を出す病気です。日本人に多く、まだその原因など詳しいことは分かっていません。
その症状は無症状から、痺れ、痛みが出るもの、あるいは麻痺に至るものなどさまざまです。一般的には脊髄の圧迫度に応じて症状は出てきます。
しかし、この病気の場合、合併する脊椎骨の変形などの病気や、はたして後縦靭帯骨化症が頚椎だけか、胸椎だけか、腰椎だけか、はたまた脊椎全部かなどにより症状はいろいろになります。
ですから、お母さんの状況に関しては、どうすれば良いかということは実際に診察しないで、あれやこれやということは無責任ということになります。ただ、近いうちに手術予定ということですから、何も言わないのも気が引けます。
そこで一般論として言えば、麻痺、痛み、強い痺れによる機能障害などの有無が手術をするかどうかの目安となります。そして、手術も脊椎のトンネルを広げるだけのものから、金属で固定するものまでさまざまです。
手術前の症状が軽ければ軽いほど、結果は良くなります。症状がひどければ、回復には時間がかかります。また、後遺症として残る可能性も高くなります。
手術自体のリスクは、脊髄を傷つけた場合症状が悪化することがあるということ、麻酔によるリスクなどがあります。
やはりここはひとつちゃんと担当医と話し合ってみてください。そして、疑問をぶつけてみてはいかがでしょうか。
たとえば、癌とか、脳の血管の病気だとかは治療法にさほどの違いはありません。(直る直らないは別として) ところが、こういった脊椎の病気はその状態や症状がまちまちで一般論としてお話しするにはかなりな無理があります。で、なおかつこうやってメールをいただくということは、何らかの疑問があるか、納得されていないわけですから、ここはひとつちゃんと予約をされて、その先生と向かい合ってみてください。
患者さんは、先生様!という感じになってしまうので、なかなか話を聞きづらいでしょうが、ちゃんとお互いに納得済みで治療を進めることが医者にとっても患者さんにとってもベストだと思います。
時間があれば、セカンドオピニオンを聞くという手もあります。
少しだけ、勇気を振り絞って、聞いてみてください。
ついでに「難病情報センター」のホームページには各種サポート団体などが載っていました。是非ごらんください。
http://www.nanbyou.or.jp
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