大変ですね。お察し申し上げます。
一口にめまいといってもいろいろな原因があります。
脳から来るもの、首から来るもの、耳鼻科的なもの、自律神経から来るものなどなど。実際に診察しないとなかなかはっきりしません。というか、診察してもはっきりとしたことがいえません。
そこで、一般論でお話します。
めまいには大きく分けて二通りあります。ひとつはぐるぐる回る感じのするもので、これが本来のめまいです。もうひとつは、ふわふわとする感じで、あたかも船に乗っているような感じがします。実際は後者が大半を占めます。
で、まず、耳の聞こえはいかがでしょうかということです。難聴がないとすれば、メニエールは否定的です。一般的に回転性のめまいは耳鼻科疾患で起こることが多いようです。
頭のMRIで異常がないということですが、無症候性脳梗塞というか、隠れ脳梗塞はいかがでしょうか。これが原因でめまいがするということに脳外科医は意外と無神経です。ふわふわする感じはこちらが主体でも起こります。
頚椎の椎間板ヘルニアは存在するようですね。こういった方にはかなりな確率でめまいがあります。頚性めまいといいます。変形に伴う肩こりのため、自律神経のバランスが悪くなり、その結果として脳に行く血液の調整がうまくいかなくなりめまいとして感じます。この場合も回転性は少ないようです。
また、頚椎の変形が元で脳の奥に行く血管が骨によって圧迫され血液の流れが悪くなりめまいや失神を起こす方もいます。
そして、実は一番多いめまいが「良性頭位変換性めまい」というやつです。頭の位置を変えたとき、たとえば、ベッドから起きるとき、寝返りを打つとき、ベッドに入るときに多いめまいです。普通は回転性ですが、動き終わると止まります。三半規管のリンパの流れの異常のために起こります。
大きな病院には「めまい外来」というのもありますので、もう一度そういったところで見てもらうのも手ですね。
多分、お父さんの場合はいくつかが組み合わさっためまいだと思いますよ。血糖値も動くわけですからね。そうなると、少し、点滴でもして後はお薬ということになりますね。
あとは、ひょっとすると老人性鬱の始まりがそういった身体症状ということもありますので、神経科や心療内科を受診されてもいいかもしれません。
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