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薬の副作用は、どんなときに起こるのでしょうか?





薬は一カ所だけに効くのではありません.頭痛に使う鎮痛剤は,頭だけに効く,というわけではないのです.
なぜなら,前の章でも述べたように,飲んだ薬は吸収されて,血液と共に身体の中のあちこちに運ばれて行くからです.
ですので,基本的にどんな薬にも副作用はあります.
しかし,その副作用が気にならない人もあれば,非常に重い人もあります.個人差=体質のちがいがあるとよく言いますが,最近ではこの「体質」のメカニズムが,遺伝的な調査から明らかにされつつあります.

つまり,薬は肝臓で分解されるものが多いですが,分解するための酵素が遺伝的に足りない人や,働きの悪い人がいるのです.
こういう人に,普通の人と同じだけの量をのませると,分解が悪い分,効き目が出過ぎたり,副作用が強まったりします.

普通は気にならない副作用でも,体調によってひどくなったり,他の薬との飲みあわせで副作用が明らかになる場合もあります.
副作用を怖がるあまり,薬を飲まないと言う人もありますが,これも間違いで,正しく使い,きちんと状態をモニターしていれば,副作用はそれほど恐れるものではありません.




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